長期休暇のUターンラッシュがTVで放送されるたびに
よくこんな渋滞の中出かけようと思うよなぁ・・・ と同情していた。
我が家は、両方の実家が車で10分足らずの位置にあるので里帰りがビッグイベントになることもない。
「おばあちゃんちに行く」という友人の話を聞くたびに子供の頃はずっとうらやましいと思っていた。
父は長男だったから、母方の実家に出かけることはあったが、旅行という距離ではなかったからだ。
娘を送って行くために東名にのった。
案外すいてるねと話していたら、秦野中井より渋滞9kmという表示。
その後進むたびに15km、19kmと渋滞が延びていく。
結局、厚木でおりて246号線を通ることにした。
今まではUターンラッシュが我が身に降りかかるとは思ってもいなかった。
考えてみたら、凛が1人で電車で帰れば1630円で済むことで
わざわざ家族全員で往復することもないだろうに、本当に父親というものは娘に甘いものだ。
父の車を返しに実家に寄ると
「おいて帰ってくる道中は、なんとなく気が重いよね」と、母に言われた。
わたしも大学1~2年の埼玉の寮にいた頃は、何度となく車で送ってもらったけれど
寮に戻っても家が恋しいとか寂しいとか感じたこともなかった。
当時はそんな親の気持ちなど考えたこともなかった。
だけど、自分が親になってみると、母の言葉が身にしみる。
汗をかくほど部屋の片づけをして、洗濯をして、冷蔵庫を満タンにして
それでもなお出張のついでに寄ってみようと思っているわたしは父親以上に甘いのかもしれない。