会いたい

今日は、せなの命日です。

せなは、娘が幼稚園のころに飼いはじめたアメリカンショートヘアです。

糖尿病を患い、インシュリンを投与しながらがんばっていたのですが

全盛期は9kgあった体重が4kg程度に減ってしまい、抱き上げるとすごく軽くなっていて

この夏は乗り越えられるのだろうか? 来年まで持つのだろうか?と、心の準備はしていたつもりでした。

前日仕事から帰宅すると、せなが動けなくなっていました。

肉球をさわると冷たくなっていて

バスタオルでくるんで、いっしょうけんめいなでて温めました。

せなは、冬寒くなっても、ふとんの上には来るけれど

毛布とかタオルとか、身体にかけられることを嫌がったのですが

バスタオルでくるんでも、ぐったりしていてたぶん朝までもたないと思っていました。

だけど、ずっとなでていたら、体温も上がり、呼吸もおちついて

ひょっとしたら、台風のために家中窓を閉め切っていたため、熱中症にでもなったのかな?

などと思ったりして、いつのまにかみんなで眠ってしまいました。

朝、目覚めると、わたしの隣に寝ていたはずだったのに

ちゃんとキッチンのご飯のお皿の前にせなは、ちょこんと姿勢よく座っていました。

いつものように注射をして、ごはんを食べ、お水を飲み

リビングのところまで歩いてきたので

わたしは、ほっとして、出勤する準備をしていたのですが

廊下との段差でつまずいたまま、また動けなくなっていました。

昨夜のようにぐったりとしているせなを、家族にまかせて

出勤するために駐車場まで降りたところで、娘から電話がありました・・・

13歳の大往生でした。

昨夜すでに泣き疲れていたのか、涙は出ませんでした。

まだ温かさが残るせなを、わたしは何度も何度もなで

最期のお別れをして

けいちゃんにあとのことをお願いして、仕事に向かったのでした。

 

わたしは、せなの最期に立ち会えず、火葬場にも行けず

せなの死をなかなか受け入れることができませんでした。

1年経ってもどうしても心の整理がつかないのです。

せなはダイニングの椅子に飛び乗る時に

勢い余ってテーブルの裏側にコツンと頭をぶつけることがありました。

ときどき、もうせなはいないのにそのコツンという音が聞こえるのです。

そのたびにその姿が見たいと思うのです。

会いたいよ、せな。

2006年8月26日