世の中のしくみなどに興味のない高校生にとって 、将来を考え、進路を決定することはかなり難題である。
幼いころからの夢があって、やりたいものが決まっていて
その夢に向かって頑張る理由がわかっている人などほんの一握りであって
たいていは、自分の学力のレベルに見合った大学を探し
そのなかでなんとなく受かったところに進むのではないのだろうか。
わたしもそんな大多数の中の一人であった。
夢はあくまでも夢であって実現できるほどの努力もせず、ひとつずつ選択肢から切り捨てていく。
そうして残ったものが 「何か将来役に立つ資格の取れる専攻を選ぶ」ということであった。
教室でのなにげない会話の中で
「薬学部に行って痩せる薬を発明する」という友に対して
「それなら、わたしは食べて痩せる栄養学を学ぶ」と答えた一言が
管理栄養士という職業を選ぶきっかけとなった。
大学進学率99%という県下でも有数の進学校であったけれど
まだ当時は短大が主流で 「女が4年制大学にいくなんて・・・」という風潮のなか、わたしは上京した。
就職してからもしばらくはこの風潮に悩まされるわけだが、その話はまた次回に。