慌てた様子のパートさんに呼ばれて厨房に行くと
障碍者雇用で働き始めたパートさんが耳を押さえて震えていた。
精神疾患があるとは聞かされていたけれど、実際に発作を見るのは初めてで
動揺を抑えながら事務所に連れてきて、落ち着くのを待った。
大きな音が苦手で、たまたま製氷機の氷がガシャガシャ落ちる音が引き金になったらしい。
わたしは不安障害、パニック障害、適応障害など、精神疾患の違いさえ全く理解していなくて
だけど周囲にそういう人が増えているのも事実。
精神疾患でなくても、たとえば痛みに対する感覚でさえ人それぞれで
娘のような偏頭痛持ちの苦痛を「え?頭痛ぐらいで休むの?」と理解できない人もいるかもしれない。
彼女も、仕事は丁寧なのに、作業が遅い、怠けていると言われたことがあるらしい。
自分の考え方や感じ方以外は受け入れられない人も多い。
ありのままを受け止めて、肯定して、正しく理解してサポートしていくことは
困難だけど必要不可欠。
そんなことは誰もがわかっていることなのだろうけど
この生きづらい世の中で相手を思いやる余裕な心を持っていたいと思った出来事でした。