Good job

昨日何気なくリモコンをいじっていたら

BSハイビジョンで「グッジョブ -Good Job-」の再放送をやっていた。

3月にオンエアしていたときは最終回が見られなかったので偶然とはいえ、ちょっとラッキーな気分だった。

いい仲間に恵まれたスタイリッシュなオフィスでの仕事はまさに理想の環境で

自分の職場と比べるとドラマのようにはいかない現実をつきつけられる。

だけど、業種こそ違え、そこで起こるエピソードは同じようなもので共感できるセリフがいくつもあった。

特に唸ってしまったのは、うえちゃんの最終回でのセリフ。

 

「最初の頃はミスばっかりで、初めてお給料を貰ったときは嬉しかったけど

私はこのお給料に見合う仕事をしたのかなあって思った。」

 

今でこそ「お局さま」と言われる存在になっているが、わたしにも「新人」時代はあった。

自分なりには一生懸命仕事をしているつもりでいたし

給与は当然、いやこれでは少なすぎると思っていたかもしれない。

入社数ヶ月で先輩栄養士が転勤してしまい、そこからは独壇場であったために責任は重く忙しかったが

栄養士の仕事って?と悩む暇などなかった。

「どうしたら自分の仕事を簡素化できるだろうか?」

ものぐさなわたしは、そんなことばかり考えていた。

今はPCもあって当時と比べたらその能率は雲泥の差だが

それでも今でもまだ「どうしたら・・・?」と考える癖が抜けない。

たぶんそれがドラマで言うところの「クリエイティブな作業」なのだろう。

新卒の栄養士が期待と夢に胸膨らませて入社してから数ヶ月。

自分が描いていた業務とかけ離れていることに気づきそろそろ不安になっている頃だろうか。

だけど。

今与えられている仕事は、明日のためにある現実。

たとえば仕込み作業のときに、野菜1片をすべて同じ大きさに切る。

その大きさや重さを記憶していくことが

いつか献立を立てるときに1人分の材料を算出する目安になる。

1つとして無駄なことなどない。

誰にでもできるであろう仕事を、なぜ、あえて栄養士が行なうのか?

それは、業務にオールマイティを求められるからなのではないか。

わたしの今の仕事も半分「雑用士」のようなものだ。

しかし、この「雑用」こそが実は業務を円滑に行なうための基本でもある。

社会に出たばかりの新人が、たった数ヶ月で見限れるほど

栄養士という仕事は、底の浅い職業ではない。

働くことで給与をもらう時点で、「プロ」なのだ。

「プロ」である以上究めてみたいと、この歳になっても思っている。

2007年6月10日